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登録有形文化財の告示

先週11月9日に、登録有形文化財の告示が出ました。

ファイル 910-1.jpg
岩手県公会堂

ファイル 910-2.jpg
津山郷土博物館(旧津山市庁舎)

今回の有名どころでは、鎌倉の長谷子ども会館が登録されています。あの建物は無指定だったのかと、逆に驚いています。

大中肇のこと

今日、「人名資料室」に「大中肇」を書き加えました。

先月、刈谷を探訪したおり、図書館や郷土資料館の方々に大変お世話になり、「大中肇」をもっと紹介してほしいとのご希望を伺いました。大中肇は、ネット上ではあまり詳しく紹介されておりません。

大中肇という名については、あいにく知りませんでしたが、彼の作品である刈谷の亀城小学校の建物のことは知っておりました。現在、この建物は国の登録有形文化財として登録されており、刈谷市立郷土資料館として保存・活用されています。

郷土資料館で、大中肇の生涯についての30分のビデオを拝見し、ますます興味を持ちました。大変個性的な意匠で、表現主義風と言われています。彼の設計した市川呉服店の彩色図面を見ると、武田五一のウイーンゼセッションの図面に大変似ており、同時代性によるものか、名古屋での武田五一の影響があったのか、興味をそそります。

名古屋市立大学の瀬口哲夫先生のご研究があるそうですので、ぜひ、ネット上に公開して欲しいものです。

スターハウスとY型庁舎

円形校舎に続き、次はスターハウスです。

スターハウスとは、昭和30年代、初期の公団住宅などで建てられた、Y字型に3戸を配し交差する中央部分に階段室を設けた団地です。星型住宅、星型団地などとも言われています。各戸共日当りがよく、プライバシーが保たれるという触込みだったようです。と、知ったようなことを書きましたが、じつは小生はまだ見たことがありません。
http://codan.boy.jp/yougo/index.html

スターハウスは、円形校舎と同じ時期のRC造の建物です。一般にRC造のモダニズム建築は「四角い箱」と言われますが、設計者がこれに逆らって、円や星など別の形の建物を建てようとしたのではないでしょうか。

さて、スターハウスと同じY字型の平面を持つ建物で、各辺が長い建物があります。有名なところでは、解体されてしまいましたが旧東京厚生年金病院がそうです。
http://www.yamada-mamoru.co.jp/sakuhin/old-nen/old-nen.html

最近訪問した岩手県紫波町庁舎が、このY字型の建物でした。地図からでも、はっきりとわかります。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E141.10.16.5N39.33.7.3&ZM=12

また、長野県飯田市の合同庁舎も、このY字型の建物でした。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E137.49.56.9N35.30.37.9&ZM=12

また、聞くところによると、北海道帯広市の市役所も、Y字型の建物だったそうです。
http://attcom.seesaa.net/article/6561942.html

この、辺の長いY字型の建物は、昭和30年代の一時期、庁舎として流行したのではないかと考えました。学問的には何と呼ばれている建物なのかはわかりませんが、仮に「Y型庁舎」と呼びたいと思います。

このY型庁舎は、円形校舎とセットで建てられる例があります。帯広がそうですし、飯田もそうです。

きっとほかにも、Y型庁舎が存在する(した)と思われます。皆さんのご近所などの情報を、ぜひお寄せください。

なお、Y型庁舎は、辺から辺への移動距離が長くなりますので、横の連絡がとりにくい、まさに「お役所的建物」だったのではないかと思われます。居住性はよいでしょうが。

旧西陣電話局が登録抹消

先週8日の官報に、登録文化財の登録抹消の告示が出ておりました。沼津の松本家住宅、京都の旧西陣電話局、神戸の布引ダムです。
ファイル 754-1.jpg
旧西陣電話局

これまでにも、登録文化財の登録抹消は、重要文化財などへのいわゆる「格上げ」にともない行なわれております。登録文化財と重複での指定ができない(らしい)ので、まず登録の抹消が行なわれ、後日、重文など他の指定となる例をいくつか見てきました。「格上げ」以外の理由での自発的な登録抹消は、北海道士別市の旧岡崎医院だけと聞いております(維持困難のため解体)。やむを得ぬ登録抹消は、例えば横手市の旅館平利が火災で全焼し、登録が抹消となっております。

今回の登録抹消は、4月に重文の答申が出されておりますので、重文「格上げ」にともなうものかと思われます。

なお、重文ならば官報にも出ますので、登録抹消の理由も調べやすいのですが、都道府県や市町村の文化財への「格上げ」の場合、なかなか情報が見つかりません。登録抹消が、「格上げ」によるものか解体によるものかと、無用な心配をしないでよいように、ぜひ登録抹消の理由も告示して欲しいものです。

円形校舎のページに加筆

「円形校舎」についての情報提供の呼びかけに対し、いくつかの情報をいただきました。今回、リストに追加するとともに、修正を行ないました。
http://www.jmam.net/b/kindai/enkei.htm

さらに調べてみたり、独断で考えたりしたことも、加筆いたしました。バウハウスの「コーンハウス」や、「梅鉢型園舎」のことなどです。

「円形校舎」の設計者として、「坂本鹿名夫」という建築家の名が挙がってきます。円形建築で特許をとったとか。もっと経歴などが判れば良いのですが。

また、「円形校舎」の研究者として、八代高専の森山学氏北海道大学の角幸博氏が、論文を書いておられます。

各地の円形校舎が、とくに耐震基準などの関係で「危険建物」と判断され、解体寸前となっているとの情報も入りました。円形校舎は、地震に対してどうなのでしょうか。耐震補強も、難しそうです。専門家の方の、良いお知恵をいただければ幸いです。

円形病院というのも、結構多く建てられたようです。

現存「奉安殿」リストを作成しています

8月24日の官報で、鹿児島県瀬戸内町の「奉安殿」6棟が登録文化財に登録されました。

これを機に、現存する「奉安殿」を調べてみようと思い、ネット検索で確認できたものをリストアップしてみました。「奉安殿」には、独立棟型と屋内型とがありますが、このリストは「独立棟型」に限定したリストです。
http://www.jmam.net/b/kindai/houanden.htm

調査前の予想では、各県に2~3棟平均として、現存する「奉安殿」は100~200棟程度ではないかと考えておりました。しかし、調査を進めてみると、結構残されている感触です。

「GHQにより解体」とばかり思い込んでおりましたが、「解体」ではなく「撤去」の命令だったようですね。

現存する「奉安殿」は圧倒的に神社型のものが多く、神社・寺院などへ移築・転用されています。個人的には、ギリシャ神殿風などの神殿型が好きです。調査前に、小生が目にしていた「奉安殿」はすべてこの神殿型でしたので、神殿型のほうが多く残されていると考えておりました。

リストの記載事項の不備、また、未掲載の現存「奉安殿」の情報などをお寄せいただければ幸いです。

円形校舎の情報を求めます

昭和30年代に、全国で100カ所ほど建てられた「円形校舎」ですが、現在、そのほとんどが解体されてしまっています。


旧明倫小学校(鳥取県倉吉)

数年前に、「円形校舎」のページを立ち上げ、全国の円形校舎リストを作り、情報提供を呼びかけました。円形校舎に学んだ方々にとって、円形校舎はとても鮮烈な印象を残しているようで、多くの情報をお寄せいただきました。
http://www.jmam.net/b/kindai/enkei.htm

「円形校舎」でブログ検索をすると、同窓会があったり帰省したりで、円形校舎に再会した思い出が語られています。まだ、リストアップできていない円形校舎も多々あるようです。

引き続き、円形校舎の情報を求めます。円形校舎で学んだ方はもちろん、近所にあったという情報、また、円形校舎で教鞭をとったという方の、円形校舎についての印象などもお寄せいただければ幸いです。

今日の官報に登録文化財の告示

今日の官報(号外)に、登録文化財の告示が出ていました。
http://www.jmam.net/b/kindai/touroku49.htm

東京の国際文化会館や、群馬の法師温泉、JR西岩国駅駅舎などが登録文化財となっています。
ファイル 728-1.jpg
JR西岩国駅駅舎

今回、面白いと思ったのは、鹿児島県の瀬戸内町が、町内の奉安殿をまとめて6件も登録していることです。奉安殿の登録は、今回が初めてではないでしょうか? 今後、各地で奉安殿の登録が進むかも知れません。

奉安殿については、近代建築探訪メーリングリストの仲間である忠太さんのページに、詳しくまとめられています。
http://homepage1.nifty.com/tanboh/hoan01.htm

竹筋コンクリートの建造物

昨年、ブログを始めた当初に「『竹筋コンクリート』って、ご存じですか?」という記事を書きました。
http://www.jmam.net/blog/archives/10.html

その後、耐震偽装問題やら、中国での「手抜きによる」竹筋コンクリートのニュースやらがあって、竹筋コンクリートの話題も盛り上がったのですが、残念ながら日本での竹筋コンクリートによる建造物(とくに建物)についての情報は、ありませんでした。

ネット検索をしていたところ、竹筋コンクリートで論文を書いていらっしゃる方のページが見つかりました。大変詳しい情報も、掲載されています。
「建築調査技術コンサルタンツ」
http://brtc.at.webry.info/

このブログに、「竹筋コンクリート」という項目があります。
http://brtc.at.webry.info/theme/6c51e95471.html

やはり、橋梁が大半です。建物は、岩国の徴古館のみ。
ファイル 698-1.jpg
徴古館(昭和20年築)

しかし、こうして研究されている方がいらっしゃるのは、心強いことです。今後、新しい発見があるかも知れません。まあ、壊れたり壊したときに、「竹筋だった」という発見、ということになるのでしょうが……。

2日にわたり、小樽を歩きまわりました

小樽生まれとは言え、物心付いた時には小樽を離れており、幼い日々に小樽を駆け回っていたというような記憶はありません。毎年、親戚の家に遊びに行く程度の心細い土地勘でしたが、今回、2日間に渡って小樽を縦横に歩きまわり、位置関係がようやく呑み込めました。

1日目は小樽駅の駅前通りより左側(手宮側)の地区を、そして2日目は右側(札幌側)の地区を歩きました。それぞれ、点として見知っていた建物の位置関係が、ようやく掴めました。市役所を中心に、左右に警察署と消防署、そして稲穂小学校が一直線上にあったとは気付きませんでした。
ファイル 680-1.jpg
小樽駅(昭和9年築)

ちなみに、稲穂小学校の円形校舎は、平成6年に解体になったとのことでした。昭和36年築とのことでしたから、35年程度の短い寿命だったことになります。

円形校舎について、小生がまとめたページ
http://www.jmam.net/b/kindai/enkei.htm

小樽、函館での解体速報

お盆休みに、小樽、函館を歩いています。今年は、悲しい情報ばかりです。

まず、小樽では、高島の旧吉田医院が6ヶ月ほど前に解体。すでに更地となっていました。大好きな銭湯だった鹿の湯も、昨年11月に解体とのこと。更地になった敷地の前に立ち、呆然としてしまいました。
ファイル 679-1.jpg
旧吉田医院
ファイル 679-2.jpg
鹿の湯

函館では、元町の旧今井百貨店が、解体の真っ最中。北海製罐の工場も跡形もナシ。角地に塔屋の付いた旧函館水上警察署(函館市大町13)の建物も解体中。いったいどうなっているのだろう。
ファイル 679-3.jpg
旧今井百貨店
ファイル 679-4.jpg
北海製罐
ファイル 679-5.jpg
旧函館水上警察署

登録有形文化財(建造物)の告示がでました

今日の官報に、登録有形文化財(建造物)の告示がでました。

有名どころでは、小樽駅や、松山地方気象台(旧愛媛県立松山測候所)などが入っています。

先月も告示があり、2カ月続けての告示です。これまでは、年に4~5回の告示でしたが、今年からは毎月になるのでしょうか、文化庁さん。嬉しい悲鳴です。

上野駅前のじゅらくビル

昨年10月来、解体のための仮囲いに覆われていた上野駅前のじゅらくビルですが、ほぼ解体も終わり、覆いが外されはじめました。そして、出てきたのがこの写真の光景です。
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京成上野駅へ通じる入り口部分と、工事事務所となっていた部屋(工事前は靴屋さんがテナントでした)の部分です。ここは、このまま保存されるのでしょうか? 上部を見ると、スクラッチタイルと、ゴチックデザインのビルの一部が残されています。写真右手、ビルの角が丸くなっているのも、ビルが建ったときの時代を物語っています。石貼りの柱も、重厚です。
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Lost Modern Architecture 失われた近代建築

田之口 徹さんより、個展の案内をいただきました。

「Lost Modern Architecture 失われた近代建築」
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コンピュータ・グラフィックによる、今はもう現存しない建物の作品展です。

2006年3月1日(水)~3月31日(金)
OPEN 17:30~24:00(日祝休み)
〒160-0022 新宿区歌舞伎町1-1-6
TEL03-3205-8239
「アガジベベ」
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3月が楽しみです。「アガジベベ」の場所がわかりにくいということで、地図も送ってもらいました。
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