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ヴォーリズ展

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先日、滋賀県立近代美術館で現在開催中の「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」を見てきました。

滋賀県立近代美術館「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」
http://www.shiga-kinbi.jp/exhibition/exhibition_database/pressrelease/exhibition_07-5.html

ヴォーリズは、明治末から昭和半ばにかけて日本で活躍した建築家です。アメリカ生まれで、滋賀県の近江八幡の学校に英語教師として来日し、その後素人建築家として設計事務所を開設、関西を中心に日本各地の建物を設計しています。昭和16年に帰化し、一柳米来留となりました。また、アメリカの常備薬であったメンソレータムの販売元として近江兄弟社を起こし、キリスト教布教の一助としたりしています。

下記のページに、小生がまとめたヴォーリズの紹介があります。
http://www.jmam.net/b/zinmei/vories-h.htm

学生時代に京都で下宿していたのですが、関西で生活していると、ヴォーリズの建物はとても身近に感じられます。例えば、京都の大丸百貨店の入口上にある、羽根を広げた孔雀のデザインなど、アールヌーボーだなと思って見上げておりました。四条大橋西詰の東華菜館など、誰もの記憶に残るような建物もあります。ヴォーリズの商業建築は、基本的にはアールデコなのですが、息苦しいまでの細かいデザインが過剰とさえ思えるほどです。一方、住宅などは、スパニッシュで、いかにも品のよい洋館といった別荘風な建物が多く、親しみが持てます。教会や学校の建物も、各地に建てられています。

北海道から九州まで、全国各地にヴォーリズの建物があり、それが結構多く残っています。これは、ヴォーリスの建物が人々に愛されている証拠ではないでしょうか。

今回の「ヴォーリズ展」では、設計図面を中心に、建物の写真や家具、著書などが、広い展示スペースで広々と展示されています。

滋賀県立近代美術館での「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」は、3月30日(日)まで。月曜休館です。

なお、この後、「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」は各地に巡回の予定です。5月には福岡の西南学院大学博物館、夏には軽井沢町歴史民俗資料館、秋には大阪芸術大学博物館、そして来年春には東京の松下電工汐留ミュージアム。

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ヴォーリズ展 from おしゃれ手紙
「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」に行ってきた。■ヴォーリズとは■ヴォーリズは明治38年に八幡商業高等学校の英語教師として来日し、昭和39年に83歳の生涯を終えるまで彼は近江八幡市に留まり、キリスト教の伝道...
2008年03月07日(金)21時17分 受信

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